sinI とか log2I のような式を見ると楽しくなる。というと、その気持ちが分らないという人がいる。私には、煩わしい世事を楽しがるその気持ちの方が分らない。若かりし頃であるが、三角関数にハマッテいたとき、ふと顔を上げると眼に映る遠く山々の景色が美しいサインカーブに見え、感動したものだ。![]() 美しい山々や、あるいは魅力的な肉体の曲線美などを、このような数式で表すことはできないだろうかと思う。中谷宇吉郎の随筆に、茶碗の曲線を数学の式で解析できないか、というような話もあったように記憶しているが、やはり難しいようだ。 美しい茶碗や肉体の曲線のデータを数多く集め、それらを統計的に扱って新たに作ったとしても、できるものは平凡なものにしかならないだろう。美しさはそれぞれの個性にあり、統計的処理ではその個性が失われるし、人工的なものにはない自然な揺らぎの存在が不可欠である。 なんでもかんでも、数値化し解析できたのではたまらない気がする。ではあるが、いろいろな関数式をグラフで表わしてみると、それなりに美しいものができたりする。そこで、関数式を与えると、その曲線を描くソフトを作成しようと思い立った。 すでに優れたものも幾つかあることは知っているが、まずはどのくらいのソフトが作られているのかと、「関数グラフ」で検索してみた。予想通り腐るほどあった。 こんなに膨大のものがあることを知ると、自分で新たに作る気も失せるが、ここで止めたら、「情報に押し潰された」ということになるのだろうなあ、と思いながら幾つか眺めてみる。 こんなに多くあっても、どうもぴったりくるものがない。やはり自分で作ってみよう、ということで作ってみた。 関数グラフ Yokatoki HTML版 Java版 2変数関数グラフ Yokatoki HTML版 Java版 いろいろいじくって遊んでいたら、次のようなものができた。 ![]() 見ようによっては、茶碗の断面図のようにも見えないことはない。ちなみに、このグラフの関数式は ![]() である。 ちょっと眼が回りそうな数式ではあるが、茶碗を愛でてその美しさを楽しむように、このような数式も美しく、眺めて楽しめる、のである。 (2006.12.13)
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