> 『数学的思考(?)エッセイ』 の試み

94. 結局同じものが出来上がる?
(1) 自分のために行うことの喜びは
  他人のために行うことの喜びは 10
  他人が自分のために行ってくれたことによる喜びは


 人間の心というものが、このような仕組みに造られていたなら、この世の中はかなり楽しいものになっていたのではなかろうか。人間は、競って自分のためにではなく他人のために、いそいそと働き、にこにことしているに違いない。

 残念ながら、現実の未熟な私の場合には、

(2) 自分のために行うことの喜びは 10
  他人のために行うことの喜びは せいぜい
  他人が自分のために行ってくれたことによる喜びは 10


これじゃあ、だめじゃん。

  どうして創造主は、全ての人間を (1) のような仕組みにお造りにならなかったのだろう。これには、なにかきっと大 きな訳があるに違いない。それとも、自然に任せて造ったらこのようになったのだろうか?

 しかし、こうして眺めていたら、私の (2) もそれほど捨てたものではないような気がしてきたぞ。 (2) の仕組みで、自分のためにいそいそと働き、にこにことしていても、結局出来上がる世の中は (1) のものと見かけは同じではないか。もし、自分のためより他人のためにする行いの方が善いこと、だとしないで、自分のためにする行いも善いことだと思えるように、お造りになっていたら、 (2) でもよかったのではなかろうか。少なくとも、他人の不幸を自分の最大の喜びだ、と感じてしまうことさえ無くせば、どちらでも同じことなのではなかろうか。
 創造主は、私をどうしようもなく人間らしくお造りになったものだ。

 問. の最も理想的と思われる値を、−1010 の範囲で与えなさい。
  自分のために行うことの喜び
  他人のために行うことの喜び
  他人が自分のために行ってくれたことによる喜び
(2007. 1.29)

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