「石橋を叩いて渡る」という諺(ことわざ)がある。いまここに、渡ろうとする石橋がある。諺にしたがって一回叩いてみる。こわれない、大丈夫だ。よし渡ろうとしたとき、よく見るとひび割れがあることに気付く。どうもいま叩いたためにできたようだ。叩く前なら渡れたのに。この状態ではどうも心配だ。そこでもう一回叩いてみよう。こわれない、大丈夫だ。よし渡ろうとしたとき、よく見るとひび割れが先っきより大きくなっているようだ。まずい。2回目を叩く前なら渡れたのに。この状態ではどうも心配だ。そこでもう一回叩いてみよう。こわれない、大丈夫だ。よし渡ろうとしたとき、よく見るとひび割れがさらに大きくなっているようだ。まずい……。
これでは石橋が割れてしまうまで叩き続けることになり、結局石橋は渡れないのだ。「石橋は叩かないで渡ろう」???。 (1996.11.20)
(ということで、こんなゲームを作ってみました) → [ゲーム] 石橋は叩かないで渡れ HTML版 Java版 |
ある物を観測するということは、それに何らかの作用を行い、それに対する応答(反応)を調べるということである。その物が、電子のようなミクロな物の場合、その位置を知ろうとして作用を加えると、そのために位置が変わってしまい、永遠にその物のいまの位置を知ることはできない??? |